Intellectual property rights - オートスタイルパーツのご購入を考えられている方にもコピー品に対する意識を少し持って頂くだけで、そのような被害を大幅に減らす事ができると考えています。
最近、JASC会員各社ではコピー品に関するご相談をよく頂きます。
このようなお問い合わせは、「○○○○ブランドのエアロパーツだと思って買ったら偽物だった」、「○○○○ブランドエアロ付きと明記された中古車を購入したが、調べてみるとコピー品だった」など、”知らずに買った”という内容が大半を占めています。

近年では通信販売やネットオークションなど、商品を見ずに購入する方法が一般的になっている事も、このような被害の増加に拍車をかけているのではないでしょうか。

このような状況の中、オートスタイルパーツのご購入を考えられている方にもコピー品に対する意識を少し持って頂くだけで、そのような被害を大幅に減らす事ができると考えています。
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コピー品のデメリット

コピー品の存在理由は、オートスタイルパーツ(エアロパーツ)メーカーの正規品と同じデザインのものが安く買えるという点です。オートスタイルパーツというのは職人が一つ一つ手作業で製造するため、本来生産コストを下げるのが非常に困難な商品です。しかし我々オートスタイルパーツメーカーも、高品質の商品を出来る限りお求めやすい価格で提供したいと考え、絶え間無い数々の企業努力を重ねています。

ではなぜコピー品が安い価格で販売できるかと言うと、それは「材料や工程を減らす=品質を落とす」などの方法で正規品よりも安い価格を設定しているからなのです。つまり、正規品とコピー品は同じデザインのように見えても、品質は全く異なるのです。オートスタイルパーツで主に使用されているFRPの場合、シート状のガラス繊維と樹脂を重ねて貼っていく事で強度をアップさせていきます。

しかしコピー品の場合、この工程を減らしているために薄く強度の弱いオートスタイルパーツとなってしまうのです。このようにして製造されたコピー品は、剛性不足の為に簡単に変形や破損を起こす結果を招きます。またそういったリスクを背負って購入したコピー品も、結果として変形を修正するなど取付加工に多額な費用がかかり、正規品以上に大きな金額が必要となる場合もあります。そうして高額な費用をかけて装着したとしても、もともと強度の弱いオートスタイルパーツであるため、走行中の振動や僅かな路面との接触だけで簡単に割れてしまい、きれいな状態で使用できる期間も非常に短くなってしまう事になるのです。

コピー業者は購入後のトラブルに対するサポートは一切無く、またクレームも聞き入れてくれないケースがほとんどのようです。また外見上同じ形をしていても、オリジナルのオートスタイルパーツメーカーの製品ではないため、当然の事ながらメーカー保証やサポートは一切受ける事ができません。

違法コピー業者への質問状サンプル 違法コピー業者への質問状サンプル
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コピー品を見分ける方法

購入した製品がコピー品かどうかを判断するには、製品の裏側の表示を見るという方法があります。正規品の場合、オートスタイルパーツの裏側に刻印やロゴマークを刷り込んでいる製品がほとんどです。また、付属品や取付方法の説明書の有無も判断材料となります。

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WAGON-R VIP-Rのコピー商品。 ダクトのカットラインが不均一。 ダクトの歪みと多くのピンホール。 フォグランプ穴が開いていない。
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表面ゲルコートが不均一。 バンパー上面に5cm以上の凹み。 ゲルコートのちじれ。内部に気泡も。 裏面。成型状態が不均一。
コピー品の流通経路

過去にコピー品が販売されていた事を把握している流通経路です。

1 ネットオークション
2 インターネットでの通信販売
3 雑誌広告での通信販売
4 中古車販売店

ただし、インターネットや雑誌広告で通信販売を行っている業者さんでも、大半は正規品を扱っている良心的な店舗です。また中古車販売店さんについても、コピー品がいかに粗悪な品質かをよく知っているプロフェッショナルであれば、わざわざコピー品を装着するような事はしない店舗がほとんどだと思います。それでは、間違えてコピー品を買わされないようにするにはどうしたら良いのでしょう。

コピー品を購入しないためには

コピー品はメディアに露出される際、明確にコピー元のブランド名を出していなかったり、独自の名称で表記している場合が多く見られます。使用される表記方法には下記のようなパターンが見られます。

1 コピー元ブランド名は一切出さず、数字で表記する場合「TYPE1」など
2 コピー元ブランドをアルファベット表記
「ABCD TYPE」や「C TYPE」など
3 コピー元ブランドを表記する場合
「〜タイプ」

このような商品名で表記されているものはコピー品である可能性が高いと思います。広告やホームページに上記のような表記がされている場合、写真で見たデザインだけで「有名ブランドのエアロだ」と判断するのは危険です。またコピー品には、ビスやステー、取付説明書などの付属品が同梱されていないケースがほとんどですので、そのような表記がある商品はコピー品の疑いがあり、避けた方が無難です。

このように、表記価格だけを見れば割安に感じるコピー品ですが、取り付けに要する手間賃や、耐用年数の短さまで考えた場合、非常に割高な商品である事がお分かりいただけたと思います。ここに書いた内容をよくご理解の上でエアロパーツ選びを行って頂く事をおすすめします。